前提としてKPT(ケプト)はみんな知っているだろうと仮定して進めます。 Keep
Problem
Try
の3軸で振り返りを行うフレームワーク?です。もはや相当有名なので、もっと知りたい場合はググるとよいでしょう。
YWTとは?
- Y やったこと
- W わかったこと
- T つぎにやること
という3軸で振り返りを行う方法です。実は私も、この方法は全然聞いたことなくて、ふりかえり読本 - 場作り編でその存在を知りました。日単位での一人での振り返りに向いていると書かれていて、これはもしや自分がKPTで抱えている問題点にピッタリハマりそうな解決策だと思って導入しました。
YWTとKPTの組み合わせ
ここ数ヶ月の間ではあるのだけど、エンジニアとしての自学自習においてKPT(ケプト)で週単位で振り返りを行うのをやっていたのですが、少し不満がありました。
週単位だと、Tryでやる内容を上手に処理していけないのです。Tryには複数の改善対応案が並ぶのですが、さてどれをやろうかと考えているうちにどれもこれも中途半端で一週間が終わってしまいます。これは大問題。
そこで、週次のKPTはそのままにして、YWTでTryの項目を毎日トラッキングしてみたらどうだろうかと思い実践してみました。下の画像はその実際の様子です。上部にKPTを書いて、その下にYWTで日毎の振り返りを追記していきます。
YWTをKPTを組み合わせた結果として、着実にTry項目を処理できるようになったので、自分的には満足しています。
とはいえ、最初のうちは思ったように成果があげられなかったので、うまく行かせるポイントをいくつか紹介します。
KPT with YWTを成功させるポイント
1. KPTは死守
これは絶対です。ここが外れるとタガが外れます。お正月だろうが、休暇中だろうが、熱が出てようがKPTはやるんだという強い気持ちが大事です。
2. YWTはなるべくやる
どうしても家族の用事などで一日何も出来ない日というのは存在します。そういうときはYWTをあらかじめバッテンして消してしまいます。やれるにこしたことはないのですが、KPTを死守する分、YWTは少し緩めに管理します。
3. YWTのTは1つだけにする
これはフロー効率と、リソース効率の問題です。人間欲張りなので複数タスクをこなそうとするのですが、それだとやる前から集中力が分散してしまいます。一番優先するタスク一つに絞りましょう。そして、もしそのタスクを早めに消化出来た場合は、次のタスクをやりましょう。
というわけで、僕的には成功させるポイントは上の3つです。ちょうど日曜日に毎週ジムに行くので、その前に少しだけ喫茶店によってKPTをやることを日課にしています。
YWTについてもう少しだけ
YWTはどこからきたのか?などと色々考えて調べていたときに、気になった事柄をつらつらと。
YWTはJMACという団体で考え出されたらしく、MBO(目標管理)においてPDCA的なサイクルだとそもそも最初に目標を定める必要があって、窮屈になるということから考え出されたそうです。人事評価方面で出てきたフレームワークみたいですね。
この辺を調べているとコルブの経験学習モデルとか、シングルループ学習、ダブルループ学習などというキーワードが出てきます。特にホワイトカラーの優秀層向けに「なぜ、優秀な人材が学習できないのか?」みたいな話は、クリス・アージリスとドナルド・ショーンの「組織学習(1978)」に書かれているらしく、興味をそそります。
クリス・アージリスについては、ネット上にHarvard Business ReviewのPDFが転がっていました。Teaching Smart People How to Learn この辺は、今流行りのアンラーニングとかにもつながる考えですよね、つまり既存の枠組みから外れた考えやアイデアを取り入れないと成長できないというやつ。
そして、それこそがダブル・ループ学習だそうですが、まあ教育方面を知りたいわけではないので、ひとまずこの辺で収めておく。